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介護保険のスタートで 人気だった介護職が3Kに 高校卒業後、両親のすすめで福祉の専門学校に進学しました。 当時は介護職といえば人気の高い職業で、毎年、1万円昇給するなど他の職種と比べても待遇が良かったので、 周囲には、介護の道を選択した友人もたくさんいました。 私は専門学校を卒業後、現在の特別養護老人ホームに勤めましたが、職場には活気があり、20代の新米介護職から40〜50代のベテランまで、 幅広い年齢層の職員が一緒に働いていました。 新米の介護職にとってベテランから学ぶことは多く、介護の技術面のみならず利用者さんと接するうえでの心構えや姿勢など、 その時代に先輩から教わったことが現在でも役に立っています。 そんな職場環境が一変したのが、2000年の介護保険の導入です。 それまで施設の運営は都道府県や市町村からの助成金で成り立っていましたが、以降は介護保険で賄われるようになり、介護施設の収入は激減し、 それが介護職の待遇に直接跳ね返ってくるようになりました。 「きつい」「汚い」「給料が安い」と、“3K”職のレッテルが貼られるようになったのです。 「昇給もキャリアアップも 望めない」と人材が去っていく 私たちの職場でも、家計の支え手である男性を筆頭に退職者が続出しました。 初任給はほかの業種とそれほど変わりませんが、8年前から職員の昇給がピタリと止まってしまいました。 給与問題は深刻で、結婚を機にほかの職種に転職する人も多く、人材不足は危機的な問題になっています。 また、忙し過ぎてキャリアアップも望めません。 その上、24時間の交代勤務で自分の時間が思うように持てませんから、モチベーションも下がり、勤続3年以内で辞めていく職員が後を絶ちません。 私たちのホームでも、介護保険開始以来の数年間で職員の大半が去り、今では勤続15年目の私が一番の古株になっているのです。 職員の勤続年数のバランスがよいほど、職場環境がよく、入居者にとってもよい施設だという話を耳にします。 介護保険開始までは、私たちのホームにもさまざまな技能をもった幅広い年代の職員が集い、先輩のノウハウが下の世代へと受け継がれていました。 しかし、今や介護職は敬遠される職種になってしまいました。 昔は介護福祉士や社会福祉士など資格保持者が多かったのですが、現在の介護の担い手は無資格者が大半です。 専門学校で介護のことを学ぼうとする志の強い人ほど、理想と現実のギャップに悩み、介護職から遠ざかってしまう傾向にあるようです。 これには胸が痛みます。 |
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