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自身も経験した、 実母への殺意 このところ、新聞で見ない日はないほどの同居家族による「介護殺人」。 介護者のせっぱ詰まった心情を思いやる時、私の胸には11年前の苦い思い出がよみがえります。 今は亡き母を介護していた頃の、殺したくなるほどの葛藤。 認知症による激しい毒舌に、「母さんを一番大事にしてきた私がどうして責められるの!?」と体が震えました。 徘徊やおむつ交換のためというよりも、自分自身のストレスで毎晩眠れませんでした。 とはいっても、施設入所の決断にも踏み切れず、3度目の入院でそのまま帰らぬ人となった時は、正直いってホッとする私がいました。 そのためか、在宅ケアマネジャーとなった今、担当するお年寄り本人以上に、その家族の気持ちを思いやってしまいます。 「介護殺人」を報道する記事は、お決まりのように「なぜこれほどになるまで、地域は気づけなかったのか」「介護を抱えこんではいけない。 相談機関にSOSを」と正論で記事を締めくくっています。しかし、現実はそんな簡単なものじゃないと言いたいです。 訪問しても本人の様子を見せてもらえずに門前払い。 気づいても気づかぬふりをする、ご近所。 殺人・心中予備群のようなケースをいくつも見てきました。 私の担当地域は過疎化が進む郊外の住宅地。 老老介護、特に認知症介護家庭の疲弊を防ぐ「見守りネットワーク」を、ケアマネジャーと保健師の仲間で内々に検討していた矢先、その事件は起こったのです。 |
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